99%思い通り
「美玖さん……」
いつもよりも低くて甘い声で囁くから、今すぐにでもリツの全てが欲しくなる。
静かに下りてきた唇を、目を閉じて受け入れた――。
ふと見たリツの手。
そこには、海に消えたはずの私のミュールが握られていた。
「嘘……見つけたの?」
「まあね」
得意気に鼻の下をこすった。
そんなところは年下の男丸出しだけど、憎めない笑顔が何よりも大好き。
「そんなびしょ濡れじゃ履けないから、車までおぶって行って」
「さっきわがまま言って振り回してごめんって言ってたくせに?」
だって、リツの温もりをもっと感じていたいから。
リツのカラダに触れていたいから。
「これが最後だから。ね? お願い」
―fin-


