プリズム!
「夏樹かっ?良かった…。やっと繋がった…」
雅耶は思わずその場に足を止めてホッとした様子を見せると、嬉しそうに笑顔を浮かべた。
「今、何処にいるんだよ?ずっと連絡取れなくて心配してたんだぞ?」
そう言いながらゆっくり歩き出すも、電話の向こうの夏樹の反応が返って来なくて再び足を止める。
「…夏樹?…聞こえてるか?」
『………』
(…電波の調子が悪いんだろうか?)
耳を澄ましながらも、そんなことを考える。
だが、まるきり音が聞こえないという訳ではないようだ。
周囲に人のざわめきなどは聞こえないが、ガサガサという音が聞こえてくる。
(これは…風の音…?)
「夏樹?…もしかして、今外か?もう帰ろうとしてる途中だったりするのか?」
そう言いながらも、とりあえず一階へ降りようと足を進める。
すると…。
『…まだ、いる…よ…。…いるけど…』
小さな、少し掠れた声が聞こえて来た。
その普段と違った夏樹の様子に、雅耶は再び焦燥感が増して来る。
「夏樹…?…何かあったのかっ!?今どこにいるんだっ?すぐに迎えに行くから場所をー…」
そこまで言い掛けた時、雅耶の言葉を遮るように再び小さな声が聞こえて来て、慌ててその声に耳を傾ける。
夏樹のその些細な言葉さえも逃さないように。
雅耶は思わずその場に足を止めてホッとした様子を見せると、嬉しそうに笑顔を浮かべた。
「今、何処にいるんだよ?ずっと連絡取れなくて心配してたんだぞ?」
そう言いながらゆっくり歩き出すも、電話の向こうの夏樹の反応が返って来なくて再び足を止める。
「…夏樹?…聞こえてるか?」
『………』
(…電波の調子が悪いんだろうか?)
耳を澄ましながらも、そんなことを考える。
だが、まるきり音が聞こえないという訳ではないようだ。
周囲に人のざわめきなどは聞こえないが、ガサガサという音が聞こえてくる。
(これは…風の音…?)
「夏樹?…もしかして、今外か?もう帰ろうとしてる途中だったりするのか?」
そう言いながらも、とりあえず一階へ降りようと足を進める。
すると…。
『…まだ、いる…よ…。…いるけど…』
小さな、少し掠れた声が聞こえて来た。
その普段と違った夏樹の様子に、雅耶は再び焦燥感が増して来る。
「夏樹…?…何かあったのかっ!?今どこにいるんだっ?すぐに迎えに行くから場所をー…」
そこまで言い掛けた時、雅耶の言葉を遮るように再び小さな声が聞こえて来て、慌ててその声に耳を傾ける。
夏樹のその些細な言葉さえも逃さないように。