プリズム!
六人乗りだというゴンドラは、二人で乗る分には窮屈さは感じないものの、向かい合わせに座った互いの距離は思ったよりも近かった。
扉を閉じられると同時に、途端にそこは外界と切り離されたかのような静かな空間となり、狭い個室に二人きりだということを嫌でも意識してしまう感じだった。
その為、乗る前とは少し違った緊張感がお互いを包み込んでいた。
そんな間にも、動いているのを感じさせない程にゆっくりとゆっくりと高さを増していくその外の景色に、夏樹は気を取り直すように遠くを見つめた。
園内のイルミネーションの明かりが既に眼下に広がりつつある。
カラフルに煌めくそれは、まるで地上に散りばめられた宝石のようだった。
(すごく、キレイだ…)
「すごいな。この高さでもう園内が殆ど見渡せるんだなっ。あ…ほら、さっきの乗り場がもうあんなに下に見える。…っていうか、真下を見ると結構来るな…」
雅耶はガラス越しに身を乗り出すようにして下を見つめていたが、ワザと怯えるような仕草をして肩をすくめて見せた。
雅耶にならって夏樹も少しだけ下を覗いてみるが、その高さに思わずゾッとする。
扉を閉じられると同時に、途端にそこは外界と切り離されたかのような静かな空間となり、狭い個室に二人きりだということを嫌でも意識してしまう感じだった。
その為、乗る前とは少し違った緊張感がお互いを包み込んでいた。
そんな間にも、動いているのを感じさせない程にゆっくりとゆっくりと高さを増していくその外の景色に、夏樹は気を取り直すように遠くを見つめた。
園内のイルミネーションの明かりが既に眼下に広がりつつある。
カラフルに煌めくそれは、まるで地上に散りばめられた宝石のようだった。
(すごく、キレイだ…)
「すごいな。この高さでもう園内が殆ど見渡せるんだなっ。あ…ほら、さっきの乗り場がもうあんなに下に見える。…っていうか、真下を見ると結構来るな…」
雅耶はガラス越しに身を乗り出すようにして下を見つめていたが、ワザと怯えるような仕草をして肩をすくめて見せた。
雅耶にならって夏樹も少しだけ下を覗いてみるが、その高さに思わずゾッとする。