健康診断の甘い罠
「どうぞ。不安だったら後ろに乗ってもいいよ」
そう言われるけど、私は助手席のドアを開けた。
「大丈夫です。信用してますので」
そう言うと一瞬、目を見開いた結城さんが微笑む。
「歩ちゃんより千紗ちゃんのが俺のこと信用してくれてるね」
そう言って運転席に座った結城さんがエンジンをかけて車を走らせる。
だけど……。
「駅、こっちでした?」
「いや。まあ、家まで送るつもりではいるけど……答え聞こうと思ってさ。適当にドライブ?」
あ、そうだった。私も答えなきゃと思ってたんだ。
私の答えはもう決まっている。
「その件ですけど……私で良かったら、謹んでお受けいたします」
「……お、受け?……え!?」
私の言葉が余程予想外だったのか、結城さんがびっくりした顔で私のことを見る。