御曹司は身代わり秘書を溺愛しています

一方、怜人さまは決して心を許さない緊張感を漂わせ、彼を鋭く見つめ返す。


『お父さん、お話なら明日伺います。今日はどこのホテルですか?僕がお送りしますよ』


『明日じゃ遅いんだよ、フィル。それに先日、レイチェルから連絡があってね。お前の日本での遊びがひどすぎると忠告を受けたんだ。レイチェルには久しぶりに会ったが、彼女はずいぶん美しい女性になったね』


『レイチェルがなにを言ったのかしりませんが、僕にはなにひとつ咎められるようなことはありません』


『本当にそうかな。僕がこんなところまでやってきたのは、レイチェルの忠告だけが理由じゃない。……京極家から正式にクレームが入ったよ。お前と見合いした娘が妊娠している、父親は『Teddy 's Company』CEOの西条怜人だと娘は言っているとね。見合いが上手くいったのならそれでもいいが、レイチェルから聞いた話とはずいぶん違う。レイチェルから聞いた話だと、君が熱を上げているのは若い日本のお嬢さんらしいじゃないか。それも少し前に多少世間を騒がせた、倒産した小さな企業の娘……』



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