素敵な夜はあなたと・・・
それから暫くしてからの事だった。
美佐への求婚にことごとく失敗する優也に会長室へ呼び出しがかかる。勤務中に呼び出しがかかるのはあまり良い内容の話ではないのは何となく察しがついている。
優也は溜め息交じりで会長室へと向かった。
会長室へ入るとかなり不機嫌な表情の会長が革製の大きな肘付きの椅子に座り窓から外を眺めながら優也が来るのを待っていた。
「遅い!」
「すいません。丁度手が離せない時でしたので。」
会長は手に持っていた封筒を優也に投げつけた。優也はモノを投げつけられるのは初めての事で少し狼狽えてしまった。
そして、その投げつけられた封筒を拾い上げると会長のデスクへとそれを置いた。会長はその封筒の中から数枚の写真を取り出し優也に突きつけた。
「よく見てみろ! この説明を聞かせてもらおうか?!」
会長が突きつけた物は全て写真で通常のサイズの倍の大きさに引き延ばされていた。優也は何の写真かと仕方なくそれらを見た。すると、その写真には茜と一緒に男子生徒が写っていた。それも、どれもこれも同じ男子生徒と一緒にいる写真ばかりだ。
「どういう意味だ? 茜には学校に男がいたのか?!」
「さあ、どうでしょう・・・・・。」
茜と一緒に写っているのは全て斎藤和樹だ。そして、写真を次々と見ていくと優也の心臓が止まるかと思った写真を見つけてしまった。優也の目が釘付けになったのは茜と斎藤のキスシーンを写した写真だ。