素敵な夜はあなたと・・・
「ありがとう、もう、大丈夫よ。平気。」
茜は平気と言うが顔色はあまり良くない。出血している事に気付かずにそのまま眠った茜は少し貧血気味だった。
「顔色が良くない。今日は大事をとって学校は休みなさい。」
「これくらい平気よ。何ともないわ。」
茜はベッドから下りると洗面所へと行き学校へ行く準備を始めた。
そんな茜を見ていると優也は抱き締めてでも引き留めたくなる。だけど、今、茜にそんな行動を取れば蔑まれる一方だと分かっている為に、絶対に茜にはそんな行動は取れなかった。
茜が準備をしている以上は優也も茜を学校へ送る支度をしなければならなかった。寝坊したことで朝食は簡単に済ませようとキッチンへ行ったが、廊下からキッチンへも血の跡が点々とついていた。
そしてシンクには茜が投げつけたと思われるコップが割れていた。そして、そこにも茜の血がそのまま残っていた。
「茜、どうしてこんなことに?」
優也はガラスの後始末をした後に、床に残った血を雑巾で拭いていた。そこへ茜がやって来たが、床の血を拭く優也を見ても何も言わずにソファーへと腰かけた。
「朝ごはんはないの?」
「他に言うことはないのか?」
「お腹減ったんだけど。」
悪びれる様子を見せない茜に激怒した優也は床に雑巾を投げつけた。