☆お見舞いに来てください☆
こんな自分は意外だった。
だけど内心焦っていた。
「未来ちゃ……」
「ダメ、です」
キスの合間、私は離れないよう先生の首に両腕を回した。
「今は私のことだけ考えてください。他のことは考えちゃダメです」
「………」
たぶん嫉妬丸出しだったかもしれない。唇を通して先生が息を飲むのが分かった。
そして動揺してる。
けど止められなかった。
だって嫌だったから。
昼間の三島先生との会話、表情を思い出して私は先生に電話を取らせたくないと思ってしまった。
だって先生は私の。
今は私の恋人だから。
「私だけを見ててください」
「じゃあ、もっと俺を誘惑してくれる?」
すると、先生の声質が変わった気がした。
そんな私の思いを知ってか知らずか、熱く私を溶かすような視線を向け、離した唇を素早く敏感な耳元へと移動させる。
その瞬間立場が逆転したのだと思った。
今度は私が追い詰められる番だった。
「未来ちゃんをもっと味わいたい。俺を未来ちゃんでいっぱいにしてよ?」
携帯はすでに鳴り止んでいた。
私の手からそれを奪いとった先生は、いつの間にかコトッとキッチンの上に置き、私を横向きに抱き抱えた。
「言っとくけど先に火を付けたのは未来ちゃんだからね。責任もって俺を甘やかしてもらうから」
それからは何も言えないぐらい、容赦ない口付けが降ってきた。
ネクタイを一気に引き抜いた先生は寝室ではなく、すぐ側のソファーへと私を横たえた。
ベッドに運ぶ時間も待てないというような彼の表情に私の理性も崩される。
私の両手を拘束し、考える隙を与えない愛撫に私の心の片隅にあった三島先生への罪悪感まで奪われていくようだった。
この日私はどんな顔をしていたのだろう。
自分でもよく分からなかった。
けど、この時の私は今までにないほどの淫ら。
女の顔になっていたのかもしれない。