☆お見舞いに来てください☆
「え、延期になったんですか?」
次の日の朝、朝食を取りながら私は予想外な声をあげた。
向かいでお味噌汁を啜る秀先生を見つめながら「どうしてですか?」と疑問の言葉を投げる。
今日は三島先生の旦那さんが帰国して話し合いを設けるはずだった。
だけど旦那さんは急なオペが入り、1週間ほど延期にして欲しいとついさっき連絡があったそうだ。
「けっこう大事なオペらしいんだ。しかも少し訳ありでね。極秘である政治家の担当を任されたらしいから」
「そうなんですか……」
三島先生の旦那さんは確か優秀な心臓外科医って言ってたっけ?
極秘で政治家の手術なんてまるでテレビドラマの世界みたい。
きっと私には分からない色々な事情があるのだろうと思うけど。
「じゃあ、昨日の三島先生からの電話ってもしかして…」
「そうだね。同じ内容で朝起きたらラインが入ってたよ。延期になって少しホッとしたって」
それを聞いた瞬間顔が青ざめた。
けっこう大事な連絡だったのに私がそれを阻止をした。
身勝手な嫉妬と我が儘で先生への連絡を遅らせてしまった。もしかしたら三島先生も秀先生と連絡が付かなくて困ったかもしれないと思ったら、急に申し訳ない気持ちが込み上げた。
「あの、ご、ごめんなさい!」
昨日のことを反省し、素直に謝ると何故か先生は嬉しそうな顔をした。