☆お見舞いに来てください☆

例え今は他人でもやっぱり私が入り込めないものがある。
それはもう十分に分かっていることなのに、どうしても胸が痛む。

何だかもどかしいけれど、三島先生は三島先生。私は私と何とか気持ちを押さえ、微笑んだ。


「他に必要なものがあれば買ってきますよ?私でよかったら遠慮なく言ってくださいね」

「ありがとう。優しいのね」


先生は穏やかに笑った。
そして一瞬考える素振りを見せた後「お言葉に甘えちゃおうかなぁ」なんて言って他に持ってきて欲しいものを紙に書いて渡してくれた。


「本当に頼んじゃっていい?」

「もちろんです」


先生の家の住所を見ると此処からさほど遠くない。
今からタクシーで取りに帰れば夜の面会時間には十分に間に合うだろう。

とりあえず保険証と下着の替えが欲しいと言われ取りに行くことにした。



***


「えっと、お邪魔します……」


彼女のマンションに着くと教えて貰った番号を押し、中へ入る。
そのままエレベーターで最上階に上がり部屋の鍵を開けると当然だけど緊張というものが顔を出す。

了承を得ているとはいえ、他人の家に一人で入るのはやっぱり気が引ける。
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