☆お見舞いに来てください☆

「彼女さ、今ある病気の薬物療法中なんだ」

「え?」

「乳癌って分かる?俺も聞いた時驚いたんだけど、どうやら彼女2年前に病気が発覚したらしくてね。そして一年ほど前に手術して今もまだ治療中らしいんだ」


その事実に当然だけど驚いた。
あの三島先生が?
そう思ったけど、先生の横顔は真剣そのもの。


「しかも彼女さ、2年前に一度妊娠したらしいんだ。その時に自分が乳癌だって分かったらしくてね。頑張って産む選択をしたみたいだけど結局途中で流産してしまったみたいなんだ」


さらに衝撃的な内容だった。
目を見開いたまま、先生の横顔を見つめてしまう。


「その後本格的に病気の治療に専念して無事に癌は手術で取り除けたらしいんだけど、乳癌の厄介なとこはそれから5年ほど薬物療法を受けなくちゃいけないからね」

「…じゃあ、今も先生は仕事の合間を塗ってその治療を?」

「度々起こる貧血もそのせいだと思う。副作用もあるし、体力的に回復したといっても百パーセント万全じゃないからね。今回倒れたのも少し色んな面で無理が祟ったんだと思うよ」


先生は複雑そうだった。
私だってどういう反応をしたらいいのか分からない。

そして旦那さんと意見が食い違うようになったのはその事がきっかけなんだとか。
術後も子供をなんとか産みたいと望む先生と、彼女の体を一番に考え、無理してまで子どもは望まない旦那さんは色んな葛藤の中とてもギクシャクしてるらしいのだ。
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