☆お見舞いに来てください☆

「私、三島先生にやきもちを……」

「ちょ、ちょっと待ってっ、今車何処かに止めるから」


私の様子を見た先生が少し焦ったようにそう言った。
きっともっとゆっくり話を聞く体勢にしてくれるんだと思ったけど、私は気まずさ全開だ。
どんな顔を向けたらいいのだろう…。

そして少しすると、本当に車は何処かの停車位置に止まった。顔を上げられないでいると、次の瞬間何故かふわっと頭に先生の手の感触が。


「……未来ちゃん。ちょっとそこの自販機で飲み物買ってくるから待ってて」


そう言って先生は私から離れてく。
そしてすぐにまた二人分の缶ジュースを持って車に乗り込んできた。


「どうぞ、未来ちゃんレモンティー好きだったよね?」


そこで手だけを上げるわけにもいかず、ようやく私は顔を上げた。
ただし、かなり俯き加減で。


「…あ、ありがとうございます…」


缶を受け取ろうとして、何故かそれができなかった。
……あれ?と思った瞬間空振りに終わる。目の前にあった缶が突然上にひょいっと掲げられたから。


「ちょ……」


ビックリした私はちゃんと顔を上げる。
するとそこにはあろうことか先生のドアップが。


「ひゃっ……」

「やっと顔上げたね」


先生はくすくす笑っていた。
唖然とする私を面白そうに見つめ、手に持っていた缶を私の頬にピタッと当てる。
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