☆お見舞いに来てください☆
けれど、それからも答が出ることはなかった。
一人になると考えて。一生懸命考えてるのに自分が分からない。もうこの人だって分かるのに、この人しかいないと感じるのに。
結婚を意識すると怖じ気づく。急に怖くなる。
先生と繋がる温かな手。
それは絶対に離したくないと思うのに、できればこのままの状態でいたいと願ってしまう。
結婚に縛られない今のままの関係が一番いいのではないかと考えてしまう私はやっぱりどこかおかしいのかもしれない。
気付けば半年が過ぎていた。
先生に答が出せないまま、本音が言えないままそろそろ半年が過ぎようとしている。
蝉の声が煩くなって、気力を奪うような暑さが続く。
今年の夏は異常に熱いらしい。
毎日のようにテレビでは熱中症対策を、と呼び掛けている。
そんな時だった。先生からそんな暑さを吹き飛ばす嬉しい誘いを受けたのは。
「未来ちゃん、今度の土曜日一緒に花火見に行かない?」
「花火、ですか?」
「うん、久しぶりに仕事早く終われそうなんだ。良かったらどう?」
「嬉しい!花火行きたいです!」
私は満面の笑顔を向ける。
先生は相変わらず優しい。
いつもと変わらず私に接してくれる。
大事に思ってくれる。
だから少し切ない感情が押し寄せてしまう。
先生は何も言ってこないから。
あの日くれたプロポーズ。
それが嘘のようにそのことについてあれから一言も口にすることはしなかった。