☆お見舞いに来てください☆
それから2、3度メールのやり取りをして、先生の仕事が終わる頃を見計らい、私が病院に行き仕事を終わるのを待つことにした。
その方が時間も短縮できるし、先生の負担も少なくなると思ったから。
時間になると私は余裕をもって家を出た。
先生の家からは歩いて行ける距離だ。
日差しが強いので日傘をさして行くと、他の通行人も同じような格好をしてる人が多く、少し嬉しくなった。
皆今から同じ花火を見に行くんだなって、微笑みながら先生の病院にたどり着く。
そしてあまり人目につかないよう、こっそり副院長室に入り込んだ。
この格好だと目立つし、かなり慎重にこそこそと。
「今病院着きました。待ってます」
そしてソファーに座り一息つくと、先生にメールを打った。
花火が始まるまで後一時間ぐらいだけど、たぶん時間通りには行けないかもしれない。
けど、それでもいいと思った。
目的はそれじゃない。
私はただ先生とほんの一瞬でもいい。一緒に花火を見れることが嬉しいんだ。すごく楽しみだと思ってる。
そしてそれからどれぐらい経ったのか。私の意識はうとうとと…。
気付けば軽い睡魔に襲われて、ソファーに座りながらうたた寝をしてしまっていた。
その後どれだけ眠っていたかは分からない。
だけど、突然の「先生!」という大きな声でパチッと目が覚めた。
思わずハッとして飛び起きる。
部屋内をキョロキョロし見渡したものの、誰もいない。
辺りはシーンと静まり返っている。