☆お見舞いに来てください☆
ーーガチャリ。
「ごめん、遅くなっちゃった。未来ちゃんけっこう待っ……」
再び緊張の糸が張り詰める。
目が合った瞬間先生が驚いた顔をした。
無理もない。
だって部屋の中央で私がポケッと突っ立ってるんだもん。
そりゃ驚くよ。変に思わない筈がない。
「……未来ちゃん?」
「………」
え、と…
何故か顔を合わせた途端泣きそうになってしまった。
安心と嫉妬がごちゃ混ぜになった感じ。
こんな自分を見られたくなくて、私は慌てて視線を反らし先生の横を通り過ぎようとした。
「す、すみません。喉が渇いたのでちょっと飲み物買ってきます」
俯きながらドアの取っ手を素早く掴む。
絶対変に思われてると思う。
だからなのか、そんな私の行動を遮るように上から先生の手が重ねられた。
「……飲み物ならこの部屋の冷蔵庫にあるよ?」
「…………」
「もしかして今の聞いてた?」
無言を返すということは肯定しているのと同じことだ。
否定しなきゃ。そう思ったけれど、やっぱり嘘はつけなかった。
「ご、ごめんなさい。聞くつもりはなかったんですけど…」
恐る恐る顔を上げた。
口ごもりながら「聞こえてきたので」と告げると、先生は「だと思ったよ」と目を細め、重ねた私の手をぎゅっと握る。