あの日ぼくらが信じた物
「ねぇ、あきらくん。

 泣かないの! 男の子でしょ?」


 みっちゃんはぼくの髪を撫でながら言う。


「みっちゃん! みっちゃんはぼくの姉さんじゃ無いんだから、そんなに偉そうにすんなよ」


 精一杯の虚勢を張って顔を上げると、彼女の膝はぼくの涙と鼻水とでグショグショになっていた。


「やだぁ、あきらくんたらっ!」


 彼女は笑い転げ、ぼくは照れ笑い。やっといつもの2人になった。



───────



「行くわよ? ここよ? しっかり念じてね?」


「任しておけよ、みっちゃん!」


 ぼくらは目を閉じ、手を繋ぎ合って念じる。

すると2人の間に有った石が光り出し、目を閉じていてもその明るさが解る程になった。


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