あの日ぼくらが信じた物
「おはよう、あきらくん」
「おはよ、みっちゃん」
通学班が別なので、ぼくらは毎日朝の挨拶を学校で交わす。ぼくは昨日眠れなかったせいで、それにさんざんみっちゃんの唇から出る『オチンチン』が脳内でリフレインしていたのもあって、彼女の方を見ることが出来なかった。
「どうしたの? あきらくん。具合でも悪いの?」
みっちゃんの唇がぼくのすぐ脇で囁く。桜色のつやつやしたそれは、思わず触れてしまいたくなる程にぼくを誘っていた。
「何でもないよ! ぼくに構うなよ」
机の側に立っていたみっちゃんを押し退け、ぼくは席を立った。
「あきらくん……」
教室を出る前にちらりと振り返ったら、みっちゃんは凄く悲しそうな顔をしていた。
「おはよ、みっちゃん」
通学班が別なので、ぼくらは毎日朝の挨拶を学校で交わす。ぼくは昨日眠れなかったせいで、それにさんざんみっちゃんの唇から出る『オチンチン』が脳内でリフレインしていたのもあって、彼女の方を見ることが出来なかった。
「どうしたの? あきらくん。具合でも悪いの?」
みっちゃんの唇がぼくのすぐ脇で囁く。桜色のつやつやしたそれは、思わず触れてしまいたくなる程にぼくを誘っていた。
「何でもないよ! ぼくに構うなよ」
机の側に立っていたみっちゃんを押し退け、ぼくは席を立った。
「あきらくん……」
教室を出る前にちらりと振り返ったら、みっちゃんは凄く悲しそうな顔をしていた。