あの日ぼくらが信じた物
 一番風呂のお湯は始めこそヒリヒリとぼくの身体を苛サイナんだけど、いつしかこんな溜め息が出る程に、温かく包み込んでくれている。

 みっちゃんとキスした。



  ムクッ



 みっちゃんもぼくの事好きだって。



  ムクムクッ



 あの時、みっちゃんのいい香りがした。



  ピキーィン



 ああっ! またこんなになってる!

 ぼくは小1の時に岡崎と神社の裏で遊んでいて、イヤラシイ本を拾った事がある。

岡崎は「チンチン立っちゃうよな」って言ってたけど、ぼくには何の事やらサッパリ解らなかった。

さすがにもう来春には小5になる今となっては、それがどういう意味かは解ってる。女の人が持っている丸みは、ぼくらをカチコチにさせる力を秘めているんだ。


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