彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



(いいや・・・ボディーソープは獅子島さんで、シャンプーは瑞希お兄ちゃんにしよう!)


体は汗をかけば流れるけど、髪は染みつくものね!

毛根から染みるから、瑞希お兄ちゃんがしみこむみたいでいい・・・!


そんな思いでいたら、納得した獅子島さんが手を離す。

そして、眼鏡を直しながら言った。



「ついでに、お前が困らんように服も置いてきてやった。カントリーなカゴに入れてるから使え。」

「ええ!?獅子島さんが!?」

「不服か?下着も変えろよ?」

「い、いいえ!ありがとうございます、獅子島さん!」



とはいえ、いつもより親切。

これでは、瑞希お兄ちゃんの言ったことが本当みたいじゃない。



(私を気に入ってくれてるって・・・・)



言われた言葉をもとに、今日一日を回想してみる



―ギョウギヨク、ハナシヲ、アワセント、ドウナルカ、ワカッテイルナ・・・!?―

―俺の運転を妨げたら殺す―

―凛道、龍星軍の掟を言ってみろ。『初代の言うことは絶対守る』だ・・・・!―



(うん、だめだ!気のせいだね!)



〔★凛は可能性を否定した★〕




優しい瑞希お兄ちゃんのことだ。

きっと励ましてくれたんだわ。

前よりは印象はいいけど、そこまで好かれてることはないと判断する。

そんな私に愛しい人が言った。



「凛、今着てる服は、洗濯籠の中にまとめて入れておけ。明日には乾くようにしとくから。」

「あ、僕、自分で洗いますよ?」

「今日は俺が当番だからいいよ。甘えな。」

「あ・・・それなら・・・お言葉に甘えます。」

「遠慮すんな!ここは凛の家でもあるんだ。気にせず、何でも言えよ?」

「ならばちょうどいい。そのついでで聞くが、瑞希・・・・あの下着のデザインはどうなんだ?凛道のイメージに合わせたのか?」

「え!?僕の下着!?」

「今、大椎所の加護にある服は、下着以外はモニカの作品だ。そこは仕方ないが、どうなんだ、瑞希?」

「ああ、俺が選んだぜ?凛のイメージに合わせて。」

「ええ!?瑞希お兄ちゃんが選んでくれたんですか!?」

「おう!絶対気に入るぜ、凛!」



獅子島さんの問いに笑顔で答える瑞希お兄ちゃん。



(嘘でしょう!?まさか、瑞希お兄ちゃんから下着のプレゼント(?)をされるなんて!)



バンダナとうさぎブレスレットとバイクをもらってるけど、あれは直接瑞希お兄ちゃんが用意したものじゃない。



(ど、どんな下着だろう・・・!?)



〔★着替える前からドキドキしている★〕




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