彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)
覚悟を決めて一歩踏み出す。
服を着たまま、脱衣所から浴室に移動する。
浴室のオシャレなタイルの上を、素足で踏む。
(誰か来ても、見られないように・・・・)
慎重に、鍵がかけられる浴室の方で服を脱いだ。
(・・・瑞希お兄ちゃん達が来ませんように・・・・)
念じながら服を脱ぐ。
バンダナをはずす。
次に、上着、ズボンの順番で脱いでいく。
「ふう・・・・」
生まれたままの姿になったところで、用意されていたバスタオルを体に巻いた。
そして、汚れた衣服を持って脱衣所にユーターンした。
「脱皮完了、ってかな~?」
誰もいないことを確認しながら、鍵を開けて戻る。
言われた通り、汚れた服を洗濯機に入れた。
(本当によかった・・・・)
汚れた服を見ながら思う。
(用心して、下着も男性物をはいてきてよかった・・・・!)
買う時は恥ずかしかったけど。
凛道蓮スタイルで買いに行ったから、いいけどね。
(一か月前の私、グッジョブだよ!)
〔★凛は自分自身を褒めた★〕
正直、ここで女物の下着だったら、何かあった時に、ほぼ変態扱いだっただろう。
あるいは、モニカちゃんと同じ種類だと思われたでしょう。
(まぁ、いざとなったら、オネェ系だと誤魔化せばいいかな?)
〔★軽く考えすぎだ★〕
(そういえば、瑞希お兄ちゃんが用意してくれた下着って、どんなものだろう・・・?)
辺りを見渡せば、カントリーなカゴが目に入る。
モニカちゃんの作品らしい、可愛い服の一部が見えた。
下着を確認しようかと思ったけど―――――――
「・・・やめておこう。」
時間がもったいない。
(というか、グズグズしてて、様子を見に来られても困るものね・・・)
強い警戒心もあって、再びお風呂場へと向かう。
今度こそ、入浴するために。
その途中で、視界にあるものが映る。
人間らしい人影。
「えっ!?」
(だ、誰かいるっ!!?)
思わず、体を隠して身構えたけど―――――――――
「あ・・・・鏡?」
人ではなかった。
その正体は、姿見の鏡。
そこに映るのは、邪魔な胸がよく目立つ『菅原凛』だった。