恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
彼は、早くしろよと言わんばかりに、領収書を新たに取り出して、私の目の前に持ってくる。
「おい、経理は忙しい時期だろう?後にしろよ」
佐野君に向かって、葛城さんがちょっと厳しめに言う。
こういうところを見ると、葛城さん上司なんだって思う。
「お昼の間だけだし。そんな時間かかりませんから、な、村西。
そんなことより、課長、早く出ないと遅れますよ」
私とは、同期だし。
仲良くて引き受けたみたいなアピールのためか、佐野君が私の肩を抱く。
「そうだった。まったく」葛城さん、時計を見てうめいた。
「今からじゃ、時間ギリギリでしょう?飯食う時間ありますか?」
佐野君が、もう一度時計を見る。
「仕方がない。途中で何か食べるか、商談終わってから食べるよ」
そ、そんな。
私が葛城さんの時間を使っちゃたんだ。
それで、お昼食べる時間も無くなったんだ。
「あ、あの……これ」
私は、とっさに持っていたお弁当を差し出した。
「ん?」葛城さん驚いて私を見てる。