恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
明るめのさらっとした髪。
ピンと伸ばした背筋。上品なスーツでピシッと決めて、どこにも非がない。
箸を扱うだけなのに。何でもない仕草に見とれてしまう。
古びたラーメン屋さんにいても、彼の周りだけ清々しい空気が漂ってる。
こんな人初めてだった。
容姿だって完璧。
まさに、街でイケメンにすれ違ったって、覚えていられるレベルだ。
そんな人とキスしたのだ。
あの薄く引き締まった唇に触れたのだ。
「えっと……」
生々しい感覚がよみがえる。
ダメ。妄想をかき消す。
こんな姿をしてたら、とんでもなくモテるだろうに。
なんで、それほど魅力的とは言えない私なんかにキスしてきたんだろう。
カウンターの端に座ってるおじさんも、さっきから、葛城さんが食べるとこじっと見てた。
隣のおじさんも、とっくに食べ終わってるのに。
スポーツ新聞の陰から、のぞくようにちらっと見てる。
おじさん、女性としての私の魅力より葛城さんの方に目がいくんだ。
男から見ても、葛城さんって目立つのかな。