恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~



彼は、チッと舌打ちすると、机の上に私が渡したファイルをパシッと叩きつけるように置いた。

佐野君の態度に驚いて、美沙ちゃんが顔をあげた。


佐野君は、冷たい視線を美沙ちゃんに送る。

これは、相当怒ってる。

たかが4万円分の経費じゃないの、小さいこと気にしないとか。

余計なこと言わなくて良かった。


私は、彼女に素早く視線をやって、課長呼んできてもらうようにお願いする。

美沙ちゃんの回答は、ごめんと手を合わせて頭を振ることだった。

彼女は天井を指さして、課長は上のフロアにいると思いださせた。

ああ、そうだった。

なんで忘れてたのよ。

そうだった。課長は上の階で会議中だった。

ちょっと待って。

ええっ?ってことは、誰も助けてくれないってこと?

あのなで肩だって、居てくれるとだいぶ違うのに。

私は、入力ミスをした数字を元に戻すと、どうにか逃げ延びる方法はないものか考えた。


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