恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
佐野君が、私の両肩に手を置いてプレッシャーをかけてくる。
「うちの課長が新しく交代して、不在だったんだって。
それで印鑑がもらえなかったんだよな。何度もそう言ってるだろう?」
お願いだから声を大きくしたりしないで。
祈りながら答える。
佐野君は、管理部全体に聞こえるような大声で言う。
「あの……お言葉ですが。部長はお席にいらっしゃいました。部長に印鑑をもらえば……」
「何だって?」
佐野君の声が大きくなる。
彼は、説得するより勢いで押すタイプだ。
だから、負けずに張り合った方がいいんだろうけど。
怖い。怖すぎる。
「はあ?あんた、こっちに非があるって言いたいわけ?」
だから、払えないって事はそういう事ですってば。
私は目で訴える。
佐野君、私の事覚えてない?
私、一応あなたの同期だけど。
覚えてるかな?