恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
感情も収まって、自分の席に帰ろうとしたところだった。


「派手にやってくれるわね。京佑」

きりっとした紺色のストライプのスーツを着た、きれいな女性が立っていた。

「真梨香?」

どこかで見たことがあった。


真梨香っていったっけ?

真梨香って、あの、広報室の超美人。

葛城さん、彼女を呼び捨てにしてる。

うそみたいだけど。広報誌で見た。やっぱり本人だ。

私は、真梨香さんの鋭い視線を向けられて、彼から離れた。

真梨香さんはなぜか、声をかけた葛城さんではなくて、私に顔を向けてる。

「初めまして。篠塚真梨香です。よろしくね」

紺のスーツの下に、真っ赤な派手なシャツを着ている。

「なんだ?真梨香。俺に用か?」葛城さんは、真梨香さんに素っ気なく答えた。

「ん、営業部にいったんだけど。
今すぐ自販機のコーヒーを飲みに行くと、面白いものが見られるって聞いて来たの。

あなたの噂は、すぐに広報課まで聞こえて来たわよ。
本当に、女性好きね。来て早々、お盛んね」

「それは、どうも」

「それに京佑ったら、今度は、どうかしちゃったの?
いままでの女の子とは、全然違うのね。趣味がかわった?

今度は、つまんないくらい真面目そうな子ね。もう、本当にあなたって手が速いんだから」

「そんな事を言いに来たのか?」

「それだけじゃないわよ。ちゃんと用事があって来たわ」

ぴったりフィットしたスーツが、彼女に合わせて形を変える。

見事なスタイルだから、見とれちゃう。


「素敵なスーツですね」思わず口走ってしまった。


「はあ?」真梨香さんが驚いて私を睨みつける。
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