恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
二人とも、見事に私を無視してくれてる。
真梨香さんが、私の方を向いた。
「そうだ。まだ名前聞いてないわね」真梨香さんが私の頬をつかんだ。
「村西和泉です」
「経理の村西さんね。これから宜しくね」
すっと手を出してきたので、私も握手にこたえる。
「はあ」
葛城さん、広報部のお姉さまとどんな関係が。
真梨香さんがニコッと笑った。
彼女が私の質問をくみ取って答えてくれた。
「あのね。これでも、一応私、この人の婚約者なの」
「おい、こんなところで言うな」葛城さんが慌てて止めた。
「あら、そのくらい言わせてよ。これから迷惑かけられるんだから」
「こ、婚約者?はあ」
「そうなの。彼、私の婚約者」
「葛城さんの?へえ、そうなんですか」
真梨香さんは、私の気の抜けた返事に驚いたみたいだった。
そして、興味を持ったのかぐっと私と距離を詰めて来た。
「まあ。それを聞いてあなたって、何とも思わないの?
無邪気なのね。まあ可愛い。私好きよ。こういう子」
今度は、真梨香さんが私を抱きしめてくれた。
「余計なことするなって言ってるだろう?」
葛城さんは、珍しくイラついていた。
「は~い」