恋のルール教えて下さい ~憧れの課長と大人の恋~
「真梨香。俺が悪かった。この通り、謝るから」
真梨香さんは、大きな黒い瞳が潤ませて言う。
「どうしたっていうの急に。私たちの関係をはっきりさせたいだなんて。
京佑らしくない。私どうしたらいいのか分からない」
首を振って、少し伏し目がちになる。
真梨香さん、目を潤ませている。
流れて来る涙も完璧だ。
どうやったら、狙ったようにあんな仕草できるんだろう。
「あの……」本当に気まずいんですが。
「待って、和泉」引き留められた。
ああ、葛城さんどうするの?
慰めてあげるのかな。
ここは、しっかり抱きしめてあげるところだけど。
私、邪魔ものだ。
そうなったら、引き留められても無理やり出て行こう。
何でこんなことまで、私が付き合わなければいけないのだ?
潤んだ眼をしっかり彼に向けて、口元をかすかに開ける。
そうすると、彼女の好きな人の本心が、つかめずに困っているように見える。
真梨香さんは、形だけの婚約破棄を望んでないのか。
というより、彼女にとって婚約は形だけじゃないって事?
けれど、葛城さんの方はそうではないのか。
私、どうしたらいいの?
どっちの味方したらいい?
なんか、間に挟まれてしまった。微妙な立場。
どうにもできない立場にいる。