溺愛ドクターに求愛されて
「俺も撫でとこ。いつか沙織との間にかわいい子供が授かりますようにってね」
笑いながらそう言う越川先生を私は赤い顔のまま睨んだ。
「か、からかってますね」
そう言った私に越川先生は肩をすくめる。
「わりと本気なんだけどな。あっちのオス猿も撫でていい? 仕事運があがるみたいだから」
そう言った越川先生がオス猿も撫でて、本殿と末社にお参りをしてから境内の中にあるベンチに座る。
「せっかく神社とかに来たらさ、すぐ帰るのはもったいないよね。ここ、清々しくて気持ちいいね。ということでちょっと話しようか。何か俺に聞きたいことある?」
そう言われて少し考える。基本的な経歴なんかはこの間、井上さんに聞いたけど。
「越川先生は、どうしてお医者さんになったんですか?」
何となく気になってそう聞いてみる。
弘樹にも聞いた事があるけど、弘樹は勉強ができて親に進められたからだって言ってたな。