溺愛ドクターに求愛されて

『その者が運命の人。神様の前で愛を告げよ。幸せが訪れる』


こんな事って、本当にあるんだろうか。


自分が引いたおみくじを見て、本当に越川先生が私の運命の人なのかもしれないと思う。


「沙織のは?何て書いてあった?」


そう聞かれて私は自分が引いたおみくじを越川先生に見せる。


『その者が最善の人。愛情を捧げよ』


それを見た越川先生が甘く微笑んで、私の事を抱きしめる。


「好きだよ、沙織。沙織の事、絶対泣かせたりしないから。俺の彼女になってください」


越川先生のその言葉を聞いて、私はその腕の中で微笑んだ。


「はい、よろしくお願いします」


越川先生の背中に手を回して頷くと、越川先生の指が顎にかかってそのまま上を向かされる。


蕩けそうなほど甘い笑みを浮かべた越川先生の唇が私の唇に重なって、爽やかな風が私と先生の間を吹き抜けていった。



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