溺愛ドクターに求愛されて
「な、何で……」
本当にこの人、エスパーか何かなんだろうか。
どうして私の考えてる事が分かるんだろう。
「言ったでしょ。俺にとっては分かりやすいって。最初に名前名乗った時から顔をしかめてたし。俺が舞依ちゃんて呼ぶたびに嫌そうな顔するからさ」
え、そんなに顔に出てたのかな。気まずくなって視線をさ迷わせる私を裕介さんは頬杖をついて観察するみたいに見ている。
何か、何もかも見透かされてるみたいで落ち着かない。
「何でその名前にしたのか知らないけど。あんまり好きじゃない子の名前なんじゃない?」
そう言われて私はすごく驚いてしまう。もしかしたら私も分かりやすいのかもしれないけど、この人もこの人で鋭すぎる気がする。
この人には隠し事が出来ない気がして、私は正直に裕介さんの質問に答える。
「……会社の後輩の名前ですけど。別れた彼の浮気相手です」
それは予想外だったらしく、一瞬目を見開いた裕介さんが呆れたような視線を向けてくる。