溺愛ドクターに求愛されて
「また俺達だけだね。何か……俺は本当に神様に応援されてる気がするんだよね」
そう言った裕介さんと並んで本殿で手を合わせる。
長い時間、手を合わせていた裕介さんが私の事をじっと見て微笑む。
「さ、帰ろうか。ここは夕方になると陰の気が強くなるからね。丑の刻参りでも有名な場所だからさ」
う、丑の刻参りってあの藁人形に釘を打って憎い相手を呪うっていうあれですか。
その光景が頭に浮かんでしまって裕介さんの手を強く握って腕にすがりついてしまう私に裕介さんは低い声を漏らして笑っている。
「あー、本当に可愛い。でも嘘じゃないからね、ここの奥には本当に五寸釘の刺さった藁人形があるから。さ、帰ろうか」
そう言った裕介さんに手を引かれて歩き出す。
貴船神社から貴船口駅までバスも出てるけど歩けない距離じゃないからそこまで歩いて、京都市内に戻ってきた私は裕介さんの部屋に来ている。