愛と音の花束を
切ない第一主題が戻ってくる。
耐えられなくなったように、再びせきこんでいく音楽。
そして、
この曲の見せ場、劇的に奏でられる第二主題がやってきた。
‼︎
すごい……‼︎
発せられた熱い音に、鳥肌がたった。
さっきは重さを感じたけれど、今度は熱い。
こちらの胸が痛くなるほどの、
情熱的な愛の叫び。
大きな彼の身体よりもずっと大きなフルコンサートピアノ(奥行きのあるグランドピアノ)全体が鳴っている。
ピアノは手だけでなく、全身で弾くものなんだ。鍵盤を叩くだけでなく、全体を鳴らすものなんだ。
嵐の後、曲はふわっと軽くなり、踊るようなパッセージへ。
イメージされるのは、恋愛の楽しさ。
彼は軽く微笑み、嬉しそうに、楽しそうに、細かい音符を奏でる。
ほっとしたのも束の間、明るさは長く続かず、再び陰りをみせる。
続いて、切ない激しさを伴い、第二主題へ。
さらに、哀しみをまとった第一主題へと戻る。
そして、いよいよ、最後を飾る劇的なコーダへ。
めまぐるしく鍵盤の上を疾走する指先。
細かく踏まれるペダル。
激情……!
そんな言葉が浮かぶほど、圧倒的な気迫。
狂気さえにじんでいる。
こんなに激しい感情が、この人の中に潜んでいたなんて。
ここに至ってようやく、彼が『引かれるかも』と心配していた本意がわかった。
ピアノがうまいとかそんなことじゃなく、
自分の奥にある、物凄く激しい、狂気ともいえる感情を知られることが怖かったんじゃないだろうか。
……でもね。
……那智はやっぱり那智だよ。
激しい感情の嵐の中でも、演奏は決して乱暴だったり荒々しかったりせず、ギリギリのところでコントロールされているのがわかる。
大丈夫だよ。
違う面を知ることができた嬉しさがあるだけで、バカみたいに好きだと思うだけだよ。
細かい音符での急降下と急上昇。
最後まで指が転ぶことがない、完璧なテクニックと精神力。
言いたいことはすべて言い尽くした、
とばかりに、
最後の和音が打ち込まれた。
耐えられなくなったように、再びせきこんでいく音楽。
そして、
この曲の見せ場、劇的に奏でられる第二主題がやってきた。
‼︎
すごい……‼︎
発せられた熱い音に、鳥肌がたった。
さっきは重さを感じたけれど、今度は熱い。
こちらの胸が痛くなるほどの、
情熱的な愛の叫び。
大きな彼の身体よりもずっと大きなフルコンサートピアノ(奥行きのあるグランドピアノ)全体が鳴っている。
ピアノは手だけでなく、全身で弾くものなんだ。鍵盤を叩くだけでなく、全体を鳴らすものなんだ。
嵐の後、曲はふわっと軽くなり、踊るようなパッセージへ。
イメージされるのは、恋愛の楽しさ。
彼は軽く微笑み、嬉しそうに、楽しそうに、細かい音符を奏でる。
ほっとしたのも束の間、明るさは長く続かず、再び陰りをみせる。
続いて、切ない激しさを伴い、第二主題へ。
さらに、哀しみをまとった第一主題へと戻る。
そして、いよいよ、最後を飾る劇的なコーダへ。
めまぐるしく鍵盤の上を疾走する指先。
細かく踏まれるペダル。
激情……!
そんな言葉が浮かぶほど、圧倒的な気迫。
狂気さえにじんでいる。
こんなに激しい感情が、この人の中に潜んでいたなんて。
ここに至ってようやく、彼が『引かれるかも』と心配していた本意がわかった。
ピアノがうまいとかそんなことじゃなく、
自分の奥にある、物凄く激しい、狂気ともいえる感情を知られることが怖かったんじゃないだろうか。
……でもね。
……那智はやっぱり那智だよ。
激しい感情の嵐の中でも、演奏は決して乱暴だったり荒々しかったりせず、ギリギリのところでコントロールされているのがわかる。
大丈夫だよ。
違う面を知ることができた嬉しさがあるだけで、バカみたいに好きだと思うだけだよ。
細かい音符での急降下と急上昇。
最後まで指が転ぶことがない、完璧なテクニックと精神力。
言いたいことはすべて言い尽くした、
とばかりに、
最後の和音が打ち込まれた。