おためしシンデレラ


「すみません、遅くなりました」

海外生活が長いと言っていたがキチンとした日本語を使う。

「いえ、それじゃ朝からの仕事の流れをざっと説明しますね」

「え・・・・・と莉子さん、って呼ばせてもらっても?」

「はい、そしたらわたしも真歩さんって呼ばせていただきますね」



フレンドリーな真歩は瞬く間に三村にも莉子にも仕事にも慣れていった。1ヵ月も経つ頃には莉子がお休みを取っても大丈夫ではないかと思えるくらいに。


なんとなく寂しい・・・・・そんなことを思ってしまう自分を莉子は叱る。


ずっと望んでいたことではないか。


今までは三村の対外的な会合や商談などは穂村がつき、事務的なものやスケジュール管理などは莉子が請け負ってきたが真歩はその両方を担えるようになりそうだ。

実際、三村は真歩をよく連れ歩く。

外資系銀行にいただけあって財務などにも明るい真歩は恐らく三村の秘書だけに留まらず、立派な片腕になるだろう。
< 115 / 154 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop