おためしシンデレラ


それも少しの間で見事に仕事用の笑顔を顔に貼り付けて三村に挨拶をした。鷹揚に応えた三村が真っ直ぐエレベーターへと進んだので莉子もそれに倣う。


言いようのない少しの不快さを莉子はどうせあと少しだしと心の奥に押し込めた。



金曜日

「ぶぇっくしょん!!」

朝、莉子が今日の予定を三村に説明していると盛大に三村がクシャミをし、鼻を啜る。

オトコマエ3割減だ。

「社長、お薬サボりましたね?」

ティッシュを箱ごと差し出して莉子が睨む。

「・・・・・昨夜お前と夕食食べたあとアルコールが醒めてから飲もうとしたら忘れた」

アレルギーの薬は眠くなるからと1日1回の服用を三村は夜寝る前にしていた。

「大丈夫ですか?夜まで予定びっしり入ってますけど。なんなら今からお薬飲まはりますか?」

「要らん。確実に眠くなる」

「後で真野先生に眠くならないお薬がないか聞いてきますね」

「ああ、頼む」

内線電話が鳴り、莉子が取り、手短に終わらせた。

「社長、お車の準備が出来て経理部長がお待ちだそうです」
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