イケメン貴公子のとろけるキス

「小夜はね、こっちの女性に負けないくらい、意思表示がはっきりしてる。その上、強い女性だよね」


小夜さんに対する印象は、ルカも私と同じみたいだ。
ルカの言うとおり。
彼女は、仕事においてもプライベートにおいても自分というものをしっかりと持っている。


「仕事でも、いつもグイグイ引っ張って行ってもらってるの。私がローマに来たのも、小夜さんの強引なプッシュがあったからなんだ」

「小夜がいなかったら、僕たちはこうして一緒に同じ時間を過ごせていなかったんだね」


ルカの視線が急に熱っぽさを感じさせるものに変化する。
パスタと私の間を往復していた視線は、ピタリと私に照準が合わせられていた。

そんな目をしたら勘違いするのに。
どう答えるのがスマートな女性なのか咄嗟に判断がつかなくて、無様に黙ってしまった。

そんな私にルカが変わらず優しい頬笑みを浮かべるものだから、うっかりすると今までとはちょっと違う感情が持ち上がってしまいそうになる。


「僕は、小夜さんみたいなタイプよりも、ミナが好きだな」

「えっ……」

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