イケメン貴公子のとろけるキス

◇◇◇

その夜の同期会は、以前から何度となく使っている洋風居酒屋だった。
暖色系でまとめられたモダンな店内は、今夜も満席だ。
およそ十名が顔を揃えたテーブルは、たくさんの料理が並べられている。

まずはビールでお決まりの乾杯をした後、思い思いに好きな飲み物を注文した。


「おい、ミナ」


隣の席に座っていた滝本くんに呼ばれて、そちらに耳を傾けながら身体を近づけた。
みんなが大いに盛り上がっていて、声がよく聞こえないのだ。


「帰り間際にルカから、『ミナを悲しませることは絶対にしないと約束してください』なんて言われたんだけど、いったいどういうことだ」

「えっ……」


滝本くんの顔を見てみれば、不機嫌そうに眉根を寄せていた。
腕まで組んで私を睨む。

どうして滝本くんにそんなことを?

まさか本人の耳に入るとは思わず、つい滝本くんを彼氏に仕立て上げてしまった。


「だから、どういうことだって聞いてるんだよ」

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