この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。
その言葉を信じ、私はがむしゃらに勉強した。
周りからは、私には到底受かるはずがないと言われ続けてきたが、私はその難関の、名門T学園高等学校に合格したのだった。
そして今日、夢にまで見たあの指輪を買いに、このジュエリーショップに来たのだ。
それなのに……。
それなのに……。
こんな僅差で誰かに買われてしまうなんて……!
でも、その人が買ったのはペアリング。
私は自分の分しか買えなかったから……。
彼女にあげるのかな……。
あんなカッコイイ人から、あの素敵な指輪をもらえるなんて、どんなに幸せだろう……。
うらやましいなぁ……。
どんなに素敵な彼女なんだろう……。
「はぁ……」
私はガクッと肩を落した。