人事部の女神さまの憂い

「なんとなくだけどさ。柏木さんって人の顔は覚えるの得意らしいんだけど、名前ってなかなか覚えないんだよね。俺もようやく、って感じだし、前に戸田さんも女の名前全然憶えてないから余計怒らせるとかなんとか愚痴ってたぐらい。だから、侑里の名前覚えてたの、意外だなと思って」

それを聞いて、頬が緩むのを抑えきれなかった。

2回目会った時も、名前、憶えてくれてたよね。

「ゆりちゃん」って、あのちょっと低い声が耳に残ってる。

やばい、すごい嬉しい。

「何、ニヤニヤしてんだよー。侑里、もしかして柏木さん!?さっきの気になる人って?」


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