人事部の女神さまの憂い

すると、そこには思いの外、真剣な目をした柏木さんが居て、さらに動揺してしまった。

柏木さんの目で見つめられたら、きっと隠したい気持ちがバレバレになってしまう。そう思って、慌てて後ろを向けて歩きだした。


と、思ったら腕をとられて歩きだせなかった。

「待って。こっち向いて」

そういって、くるりと肩をもって柏木さんの方に身体を向けられてしまった。

そして、手をふわりと握られる。

「ゆりちゃん。逃げないで。その反応、ちょっとは俺、期待してもいいのかな?」

そう首を傾げた姿は、たぶん10人が見て10人とも見とれてしまうんじゃないかと思うくらい、色気が溢れてて、思わず1歩身体を近づけてしまった。


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