人事部の女神さまの憂い

「大丈夫、というより好きですよ」

笑いながら答えると

「よかった。すごい旨いから食べさせたいなーって思ってさ。ゆりちゃんに聞くの忘れてた」

そう言って朗らかに笑う。そんな顔も素敵だなと、じっと見つめていると

「そんな見られると運転しずらいって」

言いながら片手が私の方に伸びてきて、頭を掴んで前を向かされてしまった。

見つめていたことがバレて恥ずかしくなり、それからは柏木さんの方を見れなかった。


車を降りて、ここから10分くらいだよ、と歩き出した柏木さんは自然に私の手をとった。


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