人事部の女神さまの憂い

より激しくなった口づけを受けながら、コートも靴も、スーツも、あっという間にはぎとられたところで、冷えた空気にぶるっと身体が震える。


ふと我に返って柏木さんを見ると、かろうじてコートは脱いでいたけど、まだジャケットも羽織ったまんま。

「柏木さんだけ、ずるい」

というと

「あ、ごめん。寒いか」

言いながらベッドサイドのリモコンに手を伸ばした。

私も身体を起こして、柏木さんのジャケットのボタンに手をかけると、一瞬びっくりしていたけど、すぐにニヤッと笑って

「何、脱がしてくれるの?」

嬉しそうな柏木さん。


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