人事部の女神さまの憂い

時折、きっと藤木さんと関係があるのであろう女性の方から

「今日は、珍しくお連れがいらっしゃるんですね」

嫌味とも、牽制ともとれる言葉とともに、棘のある視線を向けられたものの

「彼女には特別目をかけているもんで」

何とも微妙な表現で藤木さんが庇ってくれた。火に油を注いじゃってるんじゃないかと内心ヒヤヒヤしていたけど、女性だけでなく男性からも

「あれ、藤木さん。今日は素敵な方とご一緒なんですね」

声を掛けられていたから、こういうパーティーで女性を連れていることが本当に珍しいんだなと意外に思っていた。


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