人事部の女神さまの憂い
いい子で寝てろ、と何回か頭をなでてくれていた手が離れたのがさみしくて、その手をじっとみていると
「なに?淋しいの?」と聞かれ、思わず首が縦に動いてしまう。
あー、何やってんだろ。うつしちゃダメなのに、と頭のどこかで思っているものの本能的に手を伸ばしてしまった。
すると、その手を迎えに来てくれてぎゅっと握られる。その大きな手に安心して引き寄せると、しょうがないなーと優しい笑みを浮かべながら
「ほら、そっち寄れ。添い寝しててやるから、とりあえず寝ろ」
さっきまでのように横に入ってきてくれた藤木さん。背中に回された腕に安心して藤木さんの腰にぎゅっと抱き着いて、そのまま深い眠りに落ちた。
「起きろ」
そんな声が聞こえたものの、ふんわり幸せな気分で目を覚ましたくなかった。ぎゅっと何かを抱きしめると
「だから、いったん起きろって」
また同じ言葉とともに今度は抱きしめていた手を外されそうになって。悲しくて、ヤダと呟いて腕の力を強めると
「お前。ほんと、それはやばいって」
呆れたような声が聞こえて、目を開けると藤木さんと目があった。