人事部の女神さまの憂い

びっくりしすぎて動けずにいると、おでこに手を当てられ

「ちょっと上がってきてる?」と言われて、ようやく思い出した。

そうだ、昨日藤木さん来てくれてたんだ。一気に恥ずかしい気持ちが湧いてきて布団にもぐると

「お前、メールするだろ。俺手伝ってやるから、今のうちにやっちゃえ。で、それやったら薬飲んで寝ろ」

リビングの方から藤木さんの声が聞こえた。

そうだ、仕事------。

何の指示しないといけないかを思い出しながら身体を起こすと、ヨレヨレのシャツとスーツのズボン姿の藤木さんが私のパソコンを手に戻ってきていた。

「藤木さん、スーツ・・・。ごめんなさい」

恥ずかしいやら申し訳ないやら、いろんな感情が湧いてきたけど、とりあえず謝ることしかできない。

しょんぼりとしていると

「着替えりゃいいから大丈夫。むしろ、だからちょっと早めに起こしちまった。悪いな」

頭にポンポンと手を置いてくれる藤木さんは、いつも以上に優しい。


< 400 / 471 >

この作品をシェア

pagetop