人事部の女神さまの憂い

じーんとしながらも、仕事しないとと思い出してパソコンを受取ろうとすると

「ログインしたら寄越せ。文字うつの辛いだろ。お前が言った通りにメール書いてやるから」

信じられないくらい、ありがたい申し出。もう甘えてしまおうと思って、メーラーを立ち上げてから、藤木さんにパソコンを渡してお願いしたい内容を伝えた。やっと引っかかっていた仕事を片付けて、ほっとしたところで

「藤木さん、ほんとありがとうございます。助かりました」

お礼を言うと

「お前、腹は?なんか食ってから薬飲めよ」

お母さんみたいなセリフが飛んできた。それがちょっと面白くて、くすっと笑っても気にしてない様子で

「ゼリーくらいなら食えるか?」

と冷蔵庫の方から声が聞こえる。何も答えないでいると

「ゼリーとプリンどっちがいい?」と聞いてくるので

「アイスがいい」とわがままを言ってみる。

すると、お前なーと言いながらもアイスとスプーンを手にベッドまでもどってきた。

まさか本当にアイスが出てくるとは思ってなくて、びっくしていると

「俺、すげーだろ」

イタズラな顔をした藤木さんと目があった。

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