人事部の女神さまの憂い
「まさか。すっきりしたって言ったじゃないですか。ちょっと懐かしい思い出に浸ってただけですよ」
言うと頭に手をおかれたが、髪をセットしていることに気付いたのか、ポンとだけされて頭から手がはなれた。
藤木さんとのドライブなんだから私もかわいい恰好しくればよかった、と思いながらも1時間半ほどのドライブを楽しんだ。
先にホテルのチェックインを済ませて歩きながらで会場に向かっていると
「部屋のバルコニーでた?あそこで海見ながら飲むのもありだな。でも、やっぱ浜辺も捨てがたいか」
周囲を見渡しながら、どこか飲めそうな場所がないか物色している藤木さん。気が早いなと呆れてみていると、ニヤリと何やら悪だ組んでいそうなイタズラな笑い方をされる。また無茶な要求されるんじゃないかとヒヤっとして
「焼酎2本とオツマミもあるんで、今日はそれで勘弁してくださいよー」
先手を打って言うと、楽しみだなとフッっと口の端を上げて笑っていらっしゃる。なんだかこわいなーと思っていると、窓一面海が広がる素敵な会場に着いた。
「うわ、ここすごい素敵ですね!さすが香織さん」
テンションが一気にあがってはしゃいでいると
「おー、崇じゃん!」
「藤木先輩!」
ガヤガヤした声とともにヤンチャそうな男の人達とキレイな女の人が1人が近づいてきた。