人事部の女神さまの憂い
「再来週の月曜って・・・」
スマホでスケジュールを確認していると
「社内の打合せとか会議ばっかだったよ。その辺なら久保に任せていいだろ」
既にそこも想定済みだったようで・・・。
なんか展開が早すぎる気もするけど、藤木さんとずっと一緒にいたいって気持ちは変わらないし、いいっか。この際だから、暴君に任せちゃおう、そう思って返事をした。
「再来週で大丈夫ですよ。藤木さんのご実家って都内なんでしたっけ?」
「いいや、横浜。だから土曜日帰りでちゃっといっちゃおうよ。で、日曜は家具とか色々見に行こう」
藤木さんの中では完璧に予定が組みあがっている。でも実家にちゃっといけるほど度胸座ってないんだよなと思いながら、ご家族について何も知らないことに気付いた。
「ご両親って、どんな方ですか?藤木さん、ご兄弟いるんでしたっけ?」
「2コ下の弟が1人。とっくに結婚して、子供ももう小学生。実家の近くに住んでるから、今度行くとき一緒に紹介するよ。親は普通?早く結婚して落ち着けってうるさかったから、多分ニシユリすげー感謝されると思うよ。だから、うちは心配なし」
そう言って頭を撫でてくれるから安心する。
「ニシユリんとこは?」
「うちもお正月帰った時、散々結婚しろ、戻ってこいって言われたから大丈夫かと」
そこまで言って巧のことを思い出した。
そしたら藤木さんも気づいたようで
「巧は近いうち仕事帰りにでも一緒に飯食おうぜ。この前、約束もしたし」
と言ってくれた。何から何までちゃんと考えてくれていてうれしい反面、申し訳なくもなってくる。