健診診断と恋と嘘

「朔ちゃんがいつも泣いてたのは、お前のせいだろうが。
そうやって言葉で朔ちゃんのこと傷つけてたんだろう。男はな、女を守るもんなんだよ。男が女より強いのはそのためだろ。
好きな女なら尚のことだ。何があっても守るもんだろ。
泣かせてヘラヘラしてんじゃねえよ。お前、自分より弱い奴にしか威張れないんだろ」


それが図星だったのか、章はぐっと言葉に詰まって私のことを睨みつける。


「あんた、朔夜の全部を分かってんのかよ。そいつ、人殺しなんだからな」


章の“人殺し”という言葉に、ビクリと身体が震える。


私は人殺しなんかじゃないと言いたいけど、そうじゃないと言えるのだろうか。


だって私は……。


「そんな女のこと、守れるわけないだろう。あんたは朔夜のこと何も知らないだけだ」


章はそう捨て台詞を残して私と小塚さんに背を向けて足早に歩き去っていく。


その遠ざかっていく後ろ姿を見送ってほっとして息を吐いた。


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