健診診断と恋と嘘
ちょっとむっとする私に凌ちゃんが小さく笑って私の髪を耳にかけて親指で耳を撫でる。
「朔夜は本当に分かってないな。恥ずかしがってるのヤバイくらいかわいいし、どれだけ俺がそそられてると思ってるの?
浴衣も思ってた以上の破壊力だしね。すごい色っぽいよ、朔夜」
ええ、色っぽいとか嘘だ。
凌ちゃんの方が絶対色っぽい。ホルモン……じゃなくてフェロモン垂れ流しって感じだもん。
「凌ちゃんの方が色っぽいし、私の方がそそられてるもん」
悔しいかな、全然勝てる気がしない。そう言うとふっと笑った凌ちゃんが私の顔を覗きこんでくる。
そういう笑い方も色っぽいんだって、分かってるのかな凌ちゃん。
「それは嬉しいな。朔夜も俺と同じ気持ちってことだもんね。でも、そっか。朔夜は俺のこと好きで好きで仕方ないんだ」
うん、好きだよ。好きで好きで、こんな風に人を好きになったのが初めてで、好きすぎて苦しくなる時がある。
凌ちゃんにももっと私の事を好きになってほしくて、貪欲な自分が私の中にいたんだってちょっと驚いてしまう。