健診診断と恋と嘘

それを見て眉を寄せたお兄ちゃんがお父さんに目を向けた。


「お父さん、いつまで玄関先にいるの。上がってもらいなよ」


お兄ちゃんにそう言われてお父さんははっとしたように私達を見る。


「そ、そうだな。どうぞ、上がってください」


家の中に入っていくお父さんに続いて十年ぶりの実家に入る。


「朔夜、お父さん似なんだね」


凌ちゃんにそう言われて私は複雑な気持ちになる。認めたくないけど、確かに私はお父さん似だ。


「そうだったみたい……だね」


今まであんまり思ったことなかったけどお父さん似なんだな、私。


「お兄さんとは顔が似てるね」


それは昔からよく言われた。お兄ちゃんも私も顔はお母さん似なんだよね。


玄関を入るとお父さんがスリッパを出してくれている。


「どうぞ」


「失礼します。……先に朔夜さんのお母さんにお線香をあげさせていただいてもいいですか?」


凌ちゃんのお言葉にお父さんが微笑む。


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